石田正邦さん 【埼玉県川口市のイクジイ】

石田正邦(まさくに)さん(63歳)

昭和22年生まれ。NPO法人市民ネット川口理事長、NPO法人子育てニッポン理事、さいたま市放課後チャレンジスクール「針ヶ谷ふれあい子ども教室」副代表ほかさまざまな市民活動を行う。埼玉大学経済学部社会環境設計学科の現役大学生でもある。2孫(4歳男の子、2歳女の子)のイクジイ。

■ 子どもたちと自然を結びつけたNPO活動を

―― さまざまな活動をされていらっしゃいますが、NPO法人市民ネット川口の活動を簡単に教えてください。

石田:NPO法人市民ネット川口の活動は、大きく分けて3つ。

1つは、「自然大好き白州と触れ合おう」というイベントです。子どもたちを山梨の白州に連れて行き、農業体験やほうとうづくり、ブルーベリーを収穫して食べたり、ハイキングをしたりという2泊3日のツアーを行っています。

2つめは、「四季折々の農業体験in鮫川」。これは福島県の鮫川に子どもたちをバスで年3回連れて行き、田植えや稲刈り、もちつきを行っています。継続して参加するお子さんが多いですね。

3つめは、「日帰り農業体験in埼玉」。見沼田んぼの土地を借りての農業体験です。生き物調査や田おこし、雑草取り、稲刈りをしたり、ネイチャーゲームを行っています。

 

―― 子どもたちへの告知はどのように行っているのでしょうか?

石田:川口市の教育委員会がバックアップしてくれていますから、川口市の小学生に学校からチラシを配ってくれますので、告知も行き渡り、毎回たくさんの子どもたちが参加してくれています。

―― 何人くらいで活動されていますか?

石田:50代から上は87歳までの15人くらい(実働は10人くらい)で行っています。子どもたちと自然を結びつけたいという思いから、イベントの内容を企画しています。もちろん、受け手である現地の方とも内容を相談し、ご協力いただきながら、進めています。

―― どのようにして集まったメンバーですか?

石田:文部科学省の生涯学習事業の一環ですが、「彩の国生涯学習の会」で「ボランティア推進リーダー」という講座を学びました。私は1級インストラクターになりましたが、そのときのメンバーが約250人。現在のメンバーは、その中の有志です。

■ 退職後はお金儲けでなく、人が喜ぶことをしたかった

―― そもそも石田さんが、NPOの活動をしようと思ったのはなぜですか?

石田:私の実家は東京都墨田区で鉄工所を営んでいましたが、東京大空襲(昭和20年=1945年)の時には、川口にいたので生き残ることができました。その後私が産まれたわけですが、生活はぎりぎりでした。私は中学生の頃から教師を志し、国と県からもらった奨学金で千葉大で学びました。税金で食べつないできた、国のお金で生かされてきたという思いが、常に私の中にあったように思います。

その後、公立小学校の教員となりましたが、退職後はお金儲けでなく、人が喜ぶことをしたいという思いで、現在の活動を行っています。

―― イクジイとは、どんな人だと思いますか?

石田:「乳幼児、児童を健全な成人へと育つように、親子を家庭や地域を通して積極的にサポートする50歳以上の男性」と私は定義しています。

■ イクジイ含めいろいろな活動が、人生を豊かにする

―― イクジイにはどんなことが必要なのでしょう?

石田:イクジイだけでなく、50歳以上の人が生きていく上で、4つのことを組み合わせると人生うまくいくと思っています。

1つめは、自分にとっての生きがい。私の場合は、現役大学生として学んでいることもこれにあたります。

2つめは、地域貢献。町会や自治会の活動、NPO活動など。

3つめは、イクジイ。これは自分の孫育ても含みます。

4つめは、趣味。音楽鑑賞や旅行など多方面の趣味を持っています。さまざまな場所に行って見たり聞いたり、情報を得ることが、NPO活動などにもプラスになっていると思います。

―― ご自身の孫育てはいかがでしょうか?

石田:家から10分くらいのところに住んでいるので、月に1度はみんなで食事しています。孫を連れて公園に行ったり、電車を見に行ったりと、いろいろな体験をさせてあげています。孫に読み聞かせた絵本は、手帳に書き出していますよ。

 

■ 善意の押し売りをせず、親を中心に考えるのがイクジイ活動のコツ

―― イクジイとして心がけるべきは、どんなことでしょうか?

石田:とにかく親が中心。イクジイは、でしゃばりすぎないことです。親が望んだことをサポートすることが大切です。

そして、親の悪口を絶対に言わないこと、善意の押し売りをしないことが大事です。

パパもそうですが、ママとイクジイの関係をよくすることがとても大切ですね。

孫たちは、ほめるくらいではなく、ほめちぎるくらいの方がいいと思います。

―― イクジイになりたい人へのメッセージを

石田:自分の家庭や自分の孫だけでなく、自分の外の世界に興味関心を持ちましょう。趣味を広げることが、イクジイとしての活動にも役立ちます。体力も大切。エレベーターを使わず、階段を使ったり、普段から健康管理への心がけをすることが大切です。

取材・文/ファザーリング・ジャパン 高祖常子


カテゴリー: スーパーイクジイ列伝   パーマリンク