さんきゅーパパプロジェクト

父親たちで考える“産後うつ”問題 ~ママを産後うつから守る!パパはママの最強サポーター~

2010年8月9日、文京区民センターにて「産後うつFJ緊急フォーラム」が行われた。定員200人の会場はいっぱいになり、メディア報道も多数配信され、関心の高さをうかがわせるフォーラムになった。

「産後うつFJ緊急フォーラム」概要

【はじめに】

川島高之FJ理事 先日、女性アナウンサーの衝撃的な自殺のニュースが流れ、その要因が「産後うつ」という報道があり、ショックを受けた方も多いのではないかと思います。産後うつの解決にはシンプルな方法はなく、いろいろな問題が絡み合ってくると思います。しかし、一つ確実に言えるのは、父親の存在です。父親が主体的に育児をする、ママの強力なサポーターになる、父親が地域活動に参加し、地域の中で子どもを育てるということが、問題解決の糸口や大きな要因になるのではと思います。
産後うつに限らず、児童虐待、いじめ、子どもの不登校などさまざまな社会問題も視野に入れながら、議論していかれればと思います。

 

小崎恭弘FJ理事 今回、このフォーラムを実施するにあたり、プロジェクトチームを作り、中心となって引っ張ってくれたメンバーがいます。彼の奥さんが、産後うつ的な状況にある中、彼のたくさんの想いをメンバーにメール送信してくれていました。そんな中、奥さんの体調がさらに悪化という状況になり、「一番大事な奥さんのところにいてあげて欲しい」ということで、彼は今日、欠席しています。彼からメッセージが届いています。
「ぜひイマジネーションを持って欲しい。自分の愛する人が、24時間、365日、本当につらい思いをしているときに、自分は何ができるのか。そういうイマジネーションを持つきっかけになる場にして欲しい」ということです。

基調講演産後うつを正しく知る

産後うつの専門家医がいないのが現状。「産後うつ」という言葉の一人歩きも心配

宗田聡先生(パークサイド広尾レディスクリニック院長)

 

本日は時間が少ないので、産後うつについて、詳しくは『産後うつ病ガイドブック』(南山堂:http://amzn.to/bU2JbG)をぜひご覧ください。

 

まず、現状のお話しからしましょう。
赤ちゃんの出産後は、5日で退院するところがほとんどです。その後は、生後1カ月健診ということで、赤ちゃんの成長発達の確認と、お母さんの体の回復のチェックと、おっぱいの確認などがされると思います。赤ちゃんはその後、定期検診などがありますが、お母さんに対するケアは、産婦人科ではやっていないというのが現状でしょう。

 

「産後うつ」には、10~15%がなると言われていますが、誰でもなりうるものです。

 

産後うつになりやすい人は、まじめ、几帳面、何事にも一生懸命な人……。また家族環境にもよります。夫と2人の核家族で孤立している場合、逆に、姑と一緒に生活していることによるストレスなどが引き金になる場合もあります。不妊治療、低出生体重児、早産、帝王切開による出産、産後の大量出血など……、さまざまな要因があります。

 

出産後は、赤ちゃんの検診や病気で小児科に行くことは多くあります。でも、小児科ですから、子どもについての診察や相談には応じてくれますが、お母さん自身の相談をするのはなかなか難しいでしょう。

 

お母さん自身、追いつめられた気持ちになっても、ひどい状態でないと精神科に行くのもためらわれると思います。そんなこともあり、私のクリニックでは、心と体の両方を診られるようにと、心療内科のドクター、そして臨床心理士、カウンセラーを配備しています。

 

産後うつは、誰でもなりうるものですし、1人目の時には大丈夫でも、2人目の時になることもあります。同僚の産婦人科医も2人目出産後に産後うつになり、「先生、産後うつって、本当にあるんですね」と言っていました。産婦人科医自体、出産後のお母さんに会う機会がほとんどありませんから、知識として知っていても、実感がない医師が多くいます。

 

もちろん、小児科医でも産後うつを気にかけている医師もいますし、自治体では「こんにちは赤ちゃん事業」という産後のお宅訪問を実施し、赤ちゃんやお母さんの様子を確認したり相談にのっています。でも、本当に困っているお母さんは、どこでだれに見つけてもらうかということが、とても重要だと思います。

 

産婦人科医、精神科医、保健所……と、専門機関はありますが、「産後うつ」の専門医はいません。産婦人科医は、ガンやお産、不妊などは診ますが、産後のことについてはほとんどやっていないと言うのが現状です。

 

産後うつは、急激にと言うことはなく、徐々に悪くなるケースがほとんどですから、早い段階でカウンセリングなどのサポートで改善できるものだと思います。薬物療法は1~2割に適用されると思いますが、早期ならカウンセリングでも、薬物と同等の効果があるのではないでしょうか。でも、現在はそのようなサポート機関が少なく、どこで診てもらったらいいのかわかりません。

 

また、産後うつの場合、身内が病気を隠す場合が多いので、余計に病気や対処法をわかりにくくしていると思います。

 

逆に「産後うつ」という言葉が一人歩きしてしまって、産後にうつ状態になると、何でも「産後うつ」と言ってしまって、本物の病気が見えにくくなるケースもあります。出産年齢が上がっていることもあり、もともと「うつ傾向」だった人が、妊娠・出産によって悪くなるケースもあります。この場合は、産後うつという言葉に惑わされると正しい治療ができなくなる場合もあり、元の病気自体をコントロールする必要があります。

 

特に日本の場合、極端に情報に左右される場合がありますから、「産後うつ」について正しく知ることが大切です。そして必要な人には、できるだけみなさんでサポートをしていただけるといいなと思っています。

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